鍵交換から始まるマンションの安全

マンションから退居する時に新しい入居者のためにという名目で、鍵交換の費用を敷金から差し引かれたり、逆に入居する時に費用を支払って鍵交換が行われるなど、マンションでの鍵に関するトラブルは色々とあるようです。

結論から言うと、引越しで入居者が変わった時の鍵の取り扱いに関する法的な決まり事はないです。
でも国土交通省が定めているガイドラインでは、貸主が負担するとなっています。
このガイドライン自体には法的拘束力はありませんが、トラブルが深刻になり裁判沙汰になった場合にはこのガイドラインが適用されるケースが多いので、借りる側としては心強い味方と言えるでしょう。
とはいっても、借りる側としては貸主にたいして「費用を払うつもりはありません」と言い切るのは難しいですし、貸主としても借りる側がそういう意思ならば「じゃあ他のマンションを探してください」で終わります。
いいように考えれば、入居者の安全に無頓着な貸主であるなら物件全体の防犯意識も薄い可能性が考えられるので、防犯の行き届いた別の物件を探したほうがお得かもしれません。
なので問題は、長年その物件で暮らし続けてきて退居する時に、鍵交換の費用を請求される場合でしょう。
最後の最後でトラブルを作らないためにも、入居時点で契約書はしっかり読みましょう。
もちろん今までの感謝の気持ちを込めて費用を払うのもいいですが、貸主と「国交省の出しているガイドラインはご存知ですか？」と話し合うのもおすすめです。